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中国ビジネスマナーの心得 ~新しく駐在する皆さんへ~(前篇)2025.03.27

※いらすとやより

 これから中国で仕事を始める皆さん、ようこそ中国(広州)へお越しくださいました!新しい環境でのスタートに期待と不安が入り混じっていることと思います。特に、中国のビジネス文化やマナーに戸惑う方も少なくないでしょう。しかし、基本的なポイントを押さえ、現地の慣習を理解して適応すれば、円滑な人間関係を築くことができます。
以下のポイントを心がけることで、中国でのビジネスがよりスムーズに進むでしょう。

 

挨拶とお礼は大事

1. 礼儀と敬意を忘れない

中国では、対人関係において礼儀や敬意が非常に重視されます。特に目上の人や取引先に対しては、適切な言葉遣いや態度を心がけることが大切です。日本と共通する部分もありますが、中国ならではのビジネスマナーを理解し、実践することで、より良い関係を築くことができます。

 

挨拶を丁寧にする
日常のちょっとした挨拶でも、相手に好印象を与えるポイントになります。
「您好(nín hǎo)」を使う目上の人やビジネスの場では、「你好(nǐ hǎo)」よりも、より丁寧な「您好(nín hǎo)」を使うと良いでしょう。
感謝の気持ちを表す

「谢谢(xièxiè)」や「非常感谢(fēicháng gǎnxiè)」を適切に使うことで、相手への敬意が伝わります。
別れ際の挨拶も大切にする

「再见(zàijiàn)」のほか、「辛苦了(xīnkǔ le)=お疲れ様です」や「慢走(màn zǒu)=お気をつけて」など、状況に応じた言葉を使うと、より自然な会話になります。

 

名刺交換

名刺交換のマナー
名刺交換は、中国のビジネスシーンでは非常に重要な儀式の一つです。名刺は単なる連絡先ではなく、「相手の地位や会社の情報を確認する」ための大切なツールとして扱われます。

肩書きを重視する
中国では肩書きや役職が非常に重視されるため、正しい呼び方をすることが大切です。

役職名+姓で呼ぶ

「张总(Zhāng zǒng)=社長の張さん」「李经理(Lǐ jīnglǐ)=マネージャーの李さん」のように、役職をつけて呼ぶことで、相手への敬意を示せます。
「先生(xiānshēng)」「女士(nǚshì)」の使い方相手の役職がわからない場合や、よりフォーマルな場では、

「王先生(Wáng xiānshēng)=王さん」「陈女士(Chén nǚshì)=陳さん」

のように呼ぶのが無難です。

「小(xiǎo)」や「老(lǎo)」の

ニュアンス

親しい関係になった場合、「小张(Xiǎo Zhāng)=若手の張さん」「老李(Lǎo Lǐ)=経験豊富な李さん」のように呼ぶこともありますが、ビジネスの場では慎重に使うのが良いでしょう。
中国では、相手に敬意を示すことが信頼関係の第一歩となります。日常の挨拶や名刺交換、相手の呼び方に気を配ることで、良好な関係を築きやすくなるでしょう。

 

2. 人間関係(关系:guānxi)を大切にする

中国では、「关系(グアンシー)」と呼ばれる人間関係の構築が、ビジネスにおいても私生活においても極めて重要です。日本以上に「誰とどのような関係を築いているか」が仕事や生活の質に大きく影響します。そのため、単なる仕事上のつながりではなく、長期的な信頼関係を築く意識を持つことが大切です。

信頼関係を築くために時間をかける
中国では、一度築いた関係は長く続く傾向があり、信頼関係をしっかりと構築することで、仕事も円滑に進むようになります。
普段からのコミュニケーションを大切にする仕事上の関係だけでなく、日常のちょっとしたやり取りも重要です。「最近どうですか?」といった何気ない会話や、相手の誕生日やお祝いごとを気にかけるだけでも、関係は深まります。
すぐに結果を求めず、関係作りを優先する日本のように「仕事の話をして、すぐに結論を出す」よりも、「まずはお互いを知ること」が優先されることが多いです。焦らずにじっくり関係を築く意識を持つと良いでしょう。

 

何かお願いをするときは「请(qǐng)」を多用しましょう。「请」を使った表現には、次のようなものがあります。

「请问一下(qǐng wèn yī xià)」

ちょっとすみません

「请客(qǐng kè)」

お客さんをもてなすために芝居見物や食事などに招く、誘う、おごる、ごちそうするという意味の動詞
「请进(qǐng jìn)」お入りください
「请稍等(qǐng shāo děng)」少々お待ちください
「请多关照(qǐng duō guān zhào)」よろしくお願いします
「请等一下(qǐng děng yíxià)」ちょっと待ってください
「请」は丁寧な表現にも使われます。

 

実は中国の会食も細かいルールがあるが、地域や会社によってさまざまなパターンがあるのでここでは記さない

食事の場を活用する
中国では、食事(吃饭 chīfàn)が人間関係を深める重要な場とされています。ビジネスでも、会議室で話すだけではなく、会食を通じて関係を築くことが多くあります。
会食に誘われたら可能な限り参加する仕事の打ち合わせよりも、食事の席で信頼関係を築くことが重視されるため、誘われた場合はできるだけ参加すると良いでしょう。

乾杯(敬酒 jìngjiǔ)のマナーを理解する

中国では乾杯の文化が根付いており、目上の人やホストが乾杯を提案した際には、グラスを相手より低くして敬意を示すのがマナーです。また、一度に飲み干す「干杯(gānbēi)」を求められることもありますが、無理せず「随意(suíyì)=お好きなように」と伝えることもできます。

 

相手を尊重し、助け合いの精神を持つ
中国では「頼み事をする前に、まず相手に何かを提供する」という考え方が根付いています。

相手に先に価値を提供する

例えば、「何かお手伝いできることがあれば教えてください」といった姿勢を持つと、より良い関係を築くことができます。

相手の立場を考える

仕事上の関係でも、相手のメリットを考えた提案をすることが重要です。自分の利益だけでなく、相手にもメリットがある形で協力関係を築くことで、長期的な関係が続きやすくなります。

 

3.「メンツ(面子)」を尊重する重要性

中国のビジネスにおいて、「メンツ(面子・miànzi)」を立てることは、信頼関係を築く上で非常に重要な要素です。相手の立場やプライドを尊重し、適切な振る舞いを心がけることで、円滑な関係を維持できます。

人前で怒らない・叱らない
中国では、公の場で相手を批判したり、叱責したりすることは、相手のメンツを潰す行為とされ、関係が悪化する原因になります。

指摘は冷静に、個別の場で行う
問題があっても、大勢の前ではなく、個別の場で冷静に話し合うことが望ましいです。
感情的にならず、建設的なフィードバックを、相手の立場を考えながら、改善点を伝えることが重要です。

相手を立てる
ビジネスの場では、相手のメンツを尊重し、適切に立てることで、関係がスムーズに進みます。

称賛や感謝の言葉を積極的に使う

「おかげさまで助かりました」「◯◯さんのお力添えのおかげです」といった表現を意識すると、良好な関係が築けます。

相手の意見を尊重する

自分の意見を主張しすぎず、相手の考えを一度受け入れる姿勢を示すことで、交渉や会話がスムーズになります。

 

 

中国では、相手に敬意を示すことが信頼関係の第一歩となります。日常の挨拶や名刺交換、相手の呼び方に気を配ることで、良好な関係を築きやすくなるでしょう。

(後半へ続く)

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