香港といえば香港島を東西に走る2階建てトラムが有名
広東省に暮らす日本人にとっての大きなメリット。それは、“一国二制度”のもと、香港やマカオとごく近い距離で繋がっていることです。
かつてイギリスの統治を受けた香港には、今もどこか異国情緒が息づいています。使用通貨は香港ドル、車は左側通行。街を歩けば世界中のグルメが揃い、洗練された都会の風が吹き抜けます。広州での日常に少し息が詰まったときこそ、香港へ。この街は、心の深呼吸をするように、私たちを優しく解き放ってくれます。
今回は、そんな香港をもっと身近に楽しむための「広州からの手軽な移動術」をご紹介します。日帰りでも、週末でもOK。自由の空気を胸いっぱいに吸い込む旅、始めてみませんか?
※高速鉄道を除く乗り物は基本、スマホの支払いアプリが必要になるため、実装していない方は、支払い機能が使えるようになるまで現金で高速鉄道切符を買ったほうが無難。

香港まではさまざまなルートがある。メジャーは青線のと緑線の高鉄、穴場は紫線のフェリールート
香港までのアクセス
広州から香港までのアクセスは4ルートあります。
①【高速鉄道】広州東駅/広州南駅から香港西九龍駅まで高鉄で直接移動。所要時間48〜100分
②【高速バス】広州市内〜香港各地まで高速バス。所要時間2時間半〜3時間半
③【高速フェリー】海珠区琶洲港から九龍半島の香港中港/香港国際空港まで高速フェリー、2時間〜
④【徒歩】広州東駅から深圳駅まで和諧号で移動し、羅湖イミグレで徒歩で香港に入る。2時間半〜
※中国大陸から香港に入る際、必要な書類はパスポートだけです。
天河区や越秀区に住む人にとって、高速鉄道を使っての香港入りは、一番行きやすい交通手段。広州東駅と九龍半島の香港西九龍駅間では1日13往復、広州南駅から香港西九龍駅間では1日31本の高速列車が走っており、片道50〜100分台で着くことができます。出入境手続きは香港西九龍駅内で行われるため、途中の検査はありません。広州交易会や夏休み、クリスマスといった繁忙期になると、切符が買いづらくなるのが欠点です。切符は片道215元〜。予約サイトの12306を使うか、スマホ払いができない場合は広州東駅か広州南駅の切符販売窓口で購入してください。

香港西九龍駅とフェリーの香港中港城の位置

香港西九龍駅内の特別な国境線
時間はかかるけどコスパが良好かつ香港国際空港をはじめとする香港市内の細部まで行けるのが高速バスを使うメリット。出発地点は、花園酒店敷地内西門近く(中旅巴士)、正佳広場西口及びワンリンクの真裏の天河創展中心招呼站(永東直通巴士)。途中、深圳湾イミグレ/皇崗イミグレを経由するが、一度荷物を持って下車。乗車時腕にシールを貼られるがこれは絶対になくさないこと。香港側では、広州から乗ってきたバスと異なるバス(形は同じだがナンバーが異なる)が充てがわれることもあるが、どのバスに乗ればいいかはバス会社の担当者が貼られたシールから判断して教えてくれる。
チケットは、微信ミニプログラムでそれぞれのバス会社の公式アカウトをフォロー、そこから買うことができる。「中旅巴士」もしくは「永东直通巴士」で検索。
香港からの戻りは、天河区の曁南大学に必ず停車するので、そこからタクシーか路線バスで戻る。料金は、香港の市街区(旺角・油麻地)、尖沙咀(中港城)、銅鑼湾(タイムズスクエア)なら片道90元〜、香港国際空港までは片道210元。


天河区の香港直通バス乗り場

中旅巴士ページ

永東直通巴士ページ
2023年春に海珠区琶洲にて香港海天埠頭(香港国際空港)及び香港中港(九龍半島の尖沙咀近く)に向かうフェリーが就航した。空港便1日2往復、香港市内便1日1往復の同フェリーは、広州市内から香港空港への移動ルートが一番スマートな乗り物である。チケットは微信ミニプログラムの「琶洲港澳口岸」より予約できる。
気を付けてほしいのは、香港国際空港へは実際予約した航空券の便名や香港出発時間を入力させる項目があるの。また、空港行きは、フライト210分前に乗船しなければいけない。市内の中港城へは普通に乗れる。参考
琶洲埠頭から香港国際空港に行ってみた【GO TOプチトリップ】

琶洲フェリー乗り場から香港国際空港に向けて出発

琶洲埠頭の場所


微信ミニプログラムの琶洲港澳口岸画面

琶洲と香港国際空港の出港時刻
広州東駅から深圳駅に立ち寄ってから香港に入境するならこの方法がおすすめ。徒歩で中国出境/香港入境の手続きを行い、香港市街地まではバスないし、電車(MTR)で移動する。
徒歩越境ルートは、①深圳羅湖→香港羅湖→MTRで市内に移動、②深圳文錦渡→路線バスで香港上水に移動、③深圳皇崗→香港皇崗→バスで市内に移動、④深圳地下鉄4号線福田→香港落馬洲→MTR/バスで市内に移動、⑤深圳深圳湾→香港深圳湾→バスで新界に移動。

深圳駅の南側には羅湖イミグレがある

陸路で渡れる香港イミグレ
①香港では、通貨が人民元ではなく香港ドルが必要になる。手持ちに香港ドルがない場合、香港西九龍駅の改札出口付近に両替屋があるので、ここで200元ぐらい両替しておこう。200香港ドルちょっと戻ってくる。レートの良いい両替は尖沙咀の重慶ビルの置くにある両替屋。同ビル入口の両替屋はレートが良くなく、ビル奥に行けばレートの良い店舗がある。なお、外国人は香港では微信支付、支付宝が使えず、銀聯カード(ユニオンペイ)、国際クレジットカード、香港ドルが使える。
②香港市内の移動は交通カードがオトク。カード名は八達通(オクトパスカード)でMTR駅(香港西九龍駅近くだとオースティン・柯士甸駅)の人工窓口で買える。カード発行に50香港ドルのデポジットが取られる。このカードは鉄道、バス、フェリー、レストラン、コンビニなどで使用できる。ただ、香港は物価が高いのでコンビニで買い物を続けていれば100香港ドル分はあっという間に使い切ってしまうので200〜300香港ドルは常時チャージしておこう。

③香港では日本食がブームで、日本で有名なファーストフードチェーン店が結構な数が出展している。中国では手に入れにくい調味料やアルコール類などが買いやすい。有名な店舗は、スシロー、サイゼリア、モスバーガー、coco壱、吉野家、シャトレーゼ、ドン・キホーテなど。尖沙咀のネイザンロードから東側は日本食屋でひしめいている。④ホテルは九龍半島の旺角や尖沙咀、香港島の中環、金鐘、銅鑼湾あたりはすごく高くなる。少し郊外を狙ったほうが安くなる。施設の充電アダプタ差込口のほとんどはBFタイプなので、日本や中国で使えるAタイプやOタイプのプラグは差し込めない。街なかの売店でBFタイプのプラグが売られているのでそれを買うしかない。
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