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広州にガンダムベースがオープン、豊富なラインアップでファンを魅了2025.07.17

広州にもついにガンダムベースが誕生した。私にプレッシャーを与えるガンダムベースとは一体何者なんだ!?

 2025年6月27日、バンダイナムコは広州市天河区の正佳広場5階に「広州ガンダムベース」を新たに開業した。店舗面積は約500㎡におよび、600種類を超えるガンプラや限定品を取り揃えるとともに、大型ジオラマやLED演出も設置された中国最大級のガンプラ専門店である。国内外のガンダムファンにとって待望の新拠点となり、大きな注目を集めている。(写真協力:中島浩司さん、三善秀俊さん)

 

01日本を代表するIPコンテンツ「ガンダム」が中国に進出

ガンダムベース広州は正佳広場の5階。連邦のV作戦の秘密が詰まっています

 「ガンダム」は、1979年に『機動戦士ガンダム』としてTV放映されて以来、数々のシリーズを生み出し続けてきた日本を代表するリアルロボットアニメであり、世界中に多くのファンを持つIPコンテンツ(知的財産)である。その公式グッズを取り扱う専門店舗「ガンダムベース」は、2017年に東京に初出店(元々はガンダムフロント東京として12年に開業)。中国では18年に上海に1号店を開業して以降、毎年1〜2店舗のペースで出店が進み、広州店は中国における9番目の店舗である。
ガンダムシリーズは単なるロボットアニメの枠を超え、戦争、地理、歴史、経済、科学技術といった多角的なテーマを含む重厚な物語構成と複雑な人間関係が魅力である。直近では『ジークアックス』が放映され、25年冬には『閃光のハサウェイ・第2部』の劇場公開が予定されており、シリーズは継続的に新作が登場していることから、世界中で長年にわたって支持を集め続けている。

 

 

02 600種類を超えるガンプラが集結

ガンダムベースの魅力は組まれたガンプラが数多く展示していること。後でブリッジに上がってこい!修正してやる!

 ガンダム人気の中核を担っているのが、プラモデル「ガンプラ」である。1980年代、日本では第一次ガンプラブームが巻き起こり、玩具店に入荷した商品が即完売する現象が続いた。当時、買えずに悔しい思いをしたという40〜50代のファンも少なくない。現在ではガンプラの技術も飛躍的に進化し、「脅威のプラモデル」とも称されるほどの精巧さを誇る。これまでに発売されたモデルはすでに1000種類を軽く超えている。

 

アラレちゃんダッシュ(笑)を決めるマチュの1番くじフィギュア(左)を見ると、米津玄師の『プラズマ』のサビの部分が自動で脳内再生される

 コロナ禍以降、日本では第二次ガンプラブームとも呼べる現象が起き、ガンプラのみが店舗から一掃されるような事態も生じた。日本国内の工場がフル稼働しても、希望の商品を手に入れることは困難な状況が続いている。今年の7月下旬に静岡で新工場が稼働する予定だが、ファンが望んでいるラインアップを用意するとは限らない。

一方、広州ガンダムベースには、600種類以上のガンプラやフィギュア、関連グッズが揃い、かつて日本で限定販売されたベース専売モデルや福岡「サイドF」限定品なども大量に陳列されている。日本在住者にとっては、羨ましさを禁じ得ない光景である。

 

RGフルコーンのスペシャルコーティング価格は脅威の1019元!!(日本は12760円だが店頭で買うことはほぼ不可能、転売中古屋から割高で買うしか方法がない)

 現地を訪れた知人によれば、「価格は日本の1.5倍から2倍」とのことだが、日本国内で入手困難な現状を鑑みれば、それでも購入する価値がある。欲しくても買えないまま時期を逃すよりは、「正規ルートで高く買って後悔」するほうが納得できるという考え方もある。「次に買えばよい」という気持ちもあるかもしれないが、現在の日本ではその「次」がいつになるかは不透明のままだ。

 

03なぜ広州ではガンプラが潤沢なのか?

 

日本のガンダムファンが羨む広州ガンダムベースのラインナップの豊富さ。お台場に行ってもジークアックス系はゲルググ・スガイ機以外はありませんでした!!

 この点については、複数の視点から背景を整理する必要がある。
まず、日本国内におけるガンプラの人気と需要の高さが挙げられる。日本はガンプラの発祥地であり、長年にわたり幅広い年齢層から支持されている。特に近年ではSNSや動画配信を通じて新たなファン層が急増しており、販売直後に完売する商品も少なくない。また、転売目的の大量購入者も存在し、一般ファンが商品を手に取りにくい状況が続いている。東京や大阪などの主要店舗は観光地としても人気があり、国内外の来訪者が殺到するため、店頭在庫が補充されても即座に売り切れる状況が常態化している。
一方、広州のガンダムベースが豊富な在庫を確保できているのは、バンダイナムコが海外店舗向けに独自の流通枠を設定しているためである。つまり、日本国内の在庫とは別に、海外市場向けに製造・供給される専用ルートが存在しているのだ。特に広州店のような新規出店や旗艦店舗においては、開業記念や販促目的で限定品や再販品が優先的に供給される傾向にある。

 

ガンダムベースは正佳広場の5階にあるが、写真の4階のフリーレンイベントがすごく気になる

 実際、今回の広州店は「ガンダムベースポップアップワールドツアー」の会場にも設定され、特別展示やイベントと連動し、大量の商品在庫が事前に準備されていた。中国はガンプラやアニメ関連商品の成長市場とみなされており、現地でのファン層拡大を見据えて商品供給が強化されている。これは単なる販売促進にとどまらず、日本発カルチャーの浸透を意図した文化戦略の一環とも言える。
なお、日本国内では品薄対策として、会場の入場制限・購入個数制限・抽選販売などの対応が強化されている。しかし、それにより「いつ行っても商品がない」という印象を与えやすく、結果的に棚が常に空に見える状況か、売れ残りしか揃っていない状況となっている。一方、海外店舗ではこうした制限が緩やかであるため、陳列棚が豊かに見えるという側面もある。

 広州ガンダムベースにおいて商品が豊富に揃っているのは、新規店舗という性質に加え、バンダイナムコによる海外市場向け供給戦略および流通体制の違いによるものである。ファンにとっては羨望と悔しさが入り混じる状況であるが、国ごとの事情や市場戦略を理解することが、冷静な視点を持つうえで重要であろう。

 

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