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中国ビジネスマナーの心得 ~新しく駐在する皆さんへ~(後篇)2025.04.03

※いらすとやより
後編では、中国の商習慣が日本人の性格に合わないことを取り上げ、気構えや発生したときどのような対処をしていいかをレクチャーします。
以下のポイントを心がけることで、中国でのビジネスがよりスムーズに進むでしょう。
4. 柔軟な対応力と適応力を持つ
現場は細かく確認しないと手抜きや不正をしてくることがる
突然の予定変更に備える「昨日決まったことが、今日になって突然変更される」というのは珍しくありません。特にビジネスの場では、直前になってスケジュールが変わることも多いため、常に余裕を持った対応を心がけると良いでしょう。特に工事関係や大型プロジェクトは作業の開始や完成の遅れがデフォルトです。
日本では、事前に細かく計画を立て、その通りに進めることが重視されますが、中国では「まず動いてみて、状況に応じて調整する」スタイルが一般的です。柔軟な発想を持ち、「変わるのが当たり前」と考えると、ストレスなく適応できます。
日本のように「察する文化」は中国ではあまり通じません。そのため、仕事を進める上では、明確な指示と確認を怠らないことが重要です。
例えば、「早めに対応してください」ではなく、「〇日までに完了してください」と期限を明示すると、認識のズレを防げます。
一度伝えたからといって、相手が必ず理解しているとは限りません。要点を再確認しながら進めることで、ミスを防ぐことができます。
例えば、中国では「家族や人間関係を大切にする文化」が強いため、仕事よりも家族を優先する場面もあります。そうした価値観を理解し、無理に日本式のやり方を押し付けないことが大切です。
日本では「時間厳守」が当たり前ですが、中国では「状況次第で多少の遅れは仕方ない」という考え方がある場合もあります。そのような違いを受け入れ、柔軟に対応することで、スムーズな関係を築けるでしょう。
5. 言葉の壁を乗り越える努力をする
今は微信をはじめとするその場で使える翻訳アプリやAIがあるので、咄嗟のときはこちらを使おう
日常会話に役立つ表現を学ぶ
例えば、「你好(nǐ hǎo / こんにちは)」「谢谢(xièxiè / ありがとう)」「不好意思(bù hǎo yìsi / すみません)」「请问(qǐngwèn / ちょっとお尋ねします)」などの基本的な挨拶や丁寧な表現を覚えておくと、相手に良い印象を与えやすくなります。
例えば、「请多关照(qǐng duō guānzhào / どうぞよろしくお願いします)」「我们再确认一下(wǒmen zài quèrèn yīxià / もう一度確認しましょう)」「这个需要修改(zhège xūyào xiūgǎi / これは修正が必要です)」など、ビジネスシーンで役立つ表現を少しずつ覚えていくと良いでしょう。
コミュニケーションの補助として使う言葉が通じにくい場面では、翻訳アプリを活用するとスムーズに意思疎通ができます。特に、専門的な内容や細かいニュアンスを伝えたいときには役立ちます。
中国語は声調(四声)が重要で、発音によって意味が変わることがあります。翻訳アプリの発音機能を使い、正しい発音を確認しながら話すと、誤解を防ぐことができます。
上海や北京などの国際都市では英語が比較的通じやすいですが、地方都市では英語がほとんど通じない場合があります。そのため、現地での生活をスムーズにするためにも、基本的な中国語を学んでおくと良いでしょう。
中国語を話せることで、現地スタッフや取引先との関係がより良好になります。少しでも中国語を話す努力をすることで、「この人は中国の文化を尊重してくれている」と好印象を持たれることも多いです。
6. ビジネス上のマナーと交渉のポイント
日本社会とは違い性善説は通じないことが多い
中国のビジネスでは、交渉の場でもメンツを重視するため、慎重な言葉選びが求められます。
決定権者のメンツを立てる:会議や商談の場では、決定権を持つ相手を立てながら話を進めることが大切です。
日本では、一度決めたことは変更しないのが一般的ですが、中国では「交渉=最初のステップ」と考えられています。契約の細かい部分や条件交渉は、何度も調整が行われることが多いため、粘り強く交渉を進める姿勢が重要です。
特に商談では、最初に提示された価格からの交渉が一般的です。最初の提示額は「値引きを前提とした価格」であることが多く、そのまま受け入れるのではなく、交渉を通じてお互いの妥協点を探ることが大切です。
契約後の変更も珍しくない
日本では契約書を締結すれば、基本的にその内容が最終決定となりますが、中国では契約後でも「やはりこうした方がいいのでは?」と修正が提案されることがあります。そのため、契約書の内容は細部まで慎重に確認し、あいまいな表現を避けることが重要です。
交渉時の話し合いだけでなく、合意事項は必ず文書化し、相手と共有するようにしましょう。特に金額や納期、業務範囲などの重要な点は、誤解を防ぐためにも明確に記載しておくことが必要です。
決断のスピードが求められる中国では、ビジネスの意思決定が日本よりも速いことが多いです。日本では「慎重に検討してから決断する」傾向がありますが、中国では「まず動いて、状況に応じて修正する」という考え方が一般的です。
商談の場では、「すぐに決められない」と言ってしまうと、他の競合企業に取引を持っていかれることもあります。そのため、事前に想定される条件やリスクを把握し、迅速に判断できるよう準備しておくことが大切です。
即決を求められる場面が多いとはいえ、重要な事項については十分に検討し、必要に応じて「確認に少し時間をいただきます」と伝えることも大切です。スピードと慎重さのバランスを意識しながら進めることが、成功への鍵となります。
ビジネスでは、交渉は粘り強く進め、契約内容を細部まで確認し、口約束ではなく文書で記録することが大切です。また、決断のスピードが求められる場面も多いため、迅速に対応しつつ慎重な判断を心がける必要があります。
こうしたポイントを意識し、人間関係を大切にしながらオープンな姿勢で接することで、中国での生活や仕事がより充実したものになるでしょう。