※いらすとやより

　中国のテクノロジー企業「億航智能」は、空を飛ぶタクシーとして注目されている電動飛行機「EH216-S」の生産ライセンスを正式に取得した。これは世界で初めて、人が乗れる無人の電動ヘリに対して出された許可証であり、これによって本格的な量産が始まることになった。
この機体は「eVTOL（電動垂直離着陸機）」と呼ばれる新しい乗り物で、ヘリコプターのように上下に離着陸でき、バッテリーで動く。ガソリンを使わないため環境にもやさしく、騒音も少ないという特徴がある。
　同社は、すでに中国の広州や深圳でテスト飛行を行っており、今年中には一般の人が乗れる「空のタクシー」として、短い距離の運行を始める予定である。

【広州市】空飛ぶ垂直バスが年内に登場！？

 

広州、深圳、香港などが候補

広東省ではすでに「低空経済」と呼ばれる空の交通サービスを育てる取り組みが進められている。たとえば、広州ではドローンを使った商品配送や、病院への医療品輸送などが始まっている。

　深圳では、2025年までに離着陸できるポートを600カ所作る計画があり、今後さらに空を使った移動が身近になると考えられる。
香港やマカオでも導入が検討されており、将来は「アプリでタクシーを呼ぶように、空飛ぶタクシーを呼ぶ」時代が来るかもしれない。

 

どうやって乗れるのか？安全なのか？

この機体はすでに安全性の審査を受け、「設計」「飛行の基準」「生産の品質」すべてにおいて中国の航空当局から正式な認証（三つの証明）を取得している。
生産はすべて中国の工場で行われ、年間600機を作ることができる。出荷前には厳しい検査があり、安全対策も万全にされている。
現在はまだ都市の観光や病院などの「特別な用途」で使われているが、将来はマンションの近くに離着陸場ができ、通勤にも使えるようになると期待されている。

 

なぜ注目されているのか？

この新しい乗り物は、車やバスでは時間がかかる移動を空から一気に短縮できるというメリットがある。また、環境にもやさしく、渋滞のない新しい移動手段として注目されている。

　今回の同社の成功は、世界中の空飛ぶタクシー開発に大きな影響を与えると考えられている。今後は他の企業も続々と市場に参入し、空の交通が現実のものとなる時代がすぐそこまで来ている。

 

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