改札がはじまり、列車に向かう乗客たち

　今や全国で約16万㎞の営業キロ数を誇る中国鉄道。そのうち5万㎞は高速鉄道ということだからもはや驚きを隠せません。切符が買えないという時代は過去のもの。今では高速鉄道網の開業ラッシュに伴い、今まで行けなかった内陸の奥地まで高速鉄道で行けるようになりました。しかし、中国のデジタル化社会が進み、オンラインAPPによる鉄道切符購入は難しい？いやいや、最初は怖いかもしれませんが、1度慣れてしまえば駅の窓口に行くのが馬鹿らしくなります。今回は、中国鉄道切符予約サイト・12306の使い方をレクチャーします。

 

準備するもの

APPストアから見た「鉄路12306」画面

12306を使って切符をオンライン購入する際は、以下のアプリ及び中国の銀行口座（もしくは国際クレジットカード）が必要になります
1.アプリストアから「铁路12306」をダウンロード。

パソコン（https://www.12306.cn/）からでも見れますが、どこでも買えるようにスマホに12306アプリを実装しておくことをお薦め

2.中国人民元建ての銀行口座の用意

3.中国の支払いアプリ（支付宝、微信支付）で銀行口座と紐付けておく。クレジットカード使用なら2と3は不要

 

12306の登録方法

PC版の12306のトップ画面。画面の右上の「注册」から入り個人情報を登録する

 

①アカウント名（自主設定、忘れないように）
②パスワード（自主設定、英数を混ぜる）
③設定パスワードを再度入力
④护照（パスポート）を選択（しっかり紐づけされるため複数のアカウントは作れない）
⑤パスポートと同じくローマ字で
⑥パスポート番号
⑦パスポート有効期限
⑧生年月日
⑨性別
⑩パスポートに記載している国名（普通は日本Japan）
⑪何もなければ成人を選ぶ
⑫E-Mail。強制ではないが、登録すれば12306からの通知が来る
⑬携帯番号。中国、香港、台湾の携帯番号から登録できる
⑭このサイトの「サービス約款を読んで理解した」という意味。□マスに必ずチェックを入れる
⑮次のページへ

 

メールで登録した場合、登録アドレスにリンクが送られてくるので、写真内のURLを押すと下の画像に進める

 

その後、トップ画面に戻り、自主設定したアカウント名とパスワードを入力すれば12306での操作ができる。

 

こちらはスマホ版のログイン画面

 

実名の認証「験証」とは？

12306では、ユーザーが任意のアカウント名とパスワードを設定すれば、すぐに利用を開始することができる。しかし、アカウントが本人のものであることを証明し、座席指定の選択やQRコードによる自動改札の通過などの機能を利用するためには、実名登録手続き「核験（核验）」が必要である。

この実名認証を済ませておけば、上記のような機能に加え、自分だけでなく家族や知人の切符を代理で購入する際にも対応可能となる（最大10名まで登録可能）。12306を便利に使いこなすためにも、忘れずにこの手続きを行っておきましょう。

手続きは2通りあり

①鉄道駅の切符売り場窓口で職員に手伝ってもらう※1
②アプリ内で自分で手続きを行う。

※1.駅の窓口で手続きを行う場合、本人の身分証としてパスポート持参は必須ですが、中国語に自信がなければ日本語通訳もしくは日本語ができる中国人同僚もしくは中国鉄道に通じている友人を必ず連れて行ってください。

 

スマホ版鉄路12306での「核験」の場所。本人の顔写真とパスポート写真ページを撮って送信して審査待ちする

 

今の鉄道駅は、開いている窓口が少ないため、「核験」に時間がかかる

実際に買ってみよう

オンライン切符の営業時間。火曜日だけ終了が早い

12306を使ってオンラインで買う方法。ここではPC画面を使って説明します。
ちなみに、オンラインでの営業時間は火曜日を除き5:00〜25:00。火曜日だけ5:00〜23:30となる。また、オンライン上で（PC/スマホ含む）、切符の切符の代理購入、切符の変更、キャンセルなどもできます。

 

PC版の切符購入例。駅名入力は中国語の入力がベターだが、広州ならピンインの半角英文字のgzでの入力でも广州と出る。ちなみに広州東はgzd（广州东）、広州南はgznと入力すれば出てくる

切符の発売期間は乗車日を含めた14日前（だけど、駅ごとに発売開始時間が異なる）からだが、列車及び切符によっては前日の朝8時から発売開始という駅もある。下記の図の一覧を見てもらいたい。

 

PC版画面。成都から攀枝花区間の切符の様子を見た

ここで「有」と書いてあれば20枚以上の切符がある。数字が書いてあれば20枚以下の切符、「候补」は切符がないためキャンセル待ちという意味。
座席や寝台に余裕があれば位置を選ぶことができる。座席切符なら窓側か通路側。寝台切符の場合、上下段の価格は異なるが、どちらにあたるかは運次第。気に入らなけれればキャンセルできるが、1日にできるキャンセルは3回までしかできない。

 

すでに登録済みの中から、乗車する人の名前を選択

 

すでに登録済みの中から、乗車する人の名前を選択

 

この画面下の「提交」を押すと、座席（A〜F）や寝台の位置（上中下）の位置を選択できる。ただし、席がなければ勝手に席を充てがわれることもある。支払いは20分以内に行わないとキャンセルカウント1扱いになる

 

購入する切符の確認。問題なければ「网上支付」を押す

 

次に支払い方法を選べるので、今回は微信支付を選択してみた。国際クレジットカードも使える

 

QRコードがPCの画面に出るのでアプリの微信支付からスキャン、支払う

 

オンライン購入に成功すると、画面上にオレンジの数字が出る。これは切符発見及び改札で必要となる。この画面のスクリーンショットを撮っておいてもいい。駅に入るときはパスポートのみで入れます

 

切符の確認

切符の確認方法は、①个人中心②火车票订单③未出行订单で確認できる

領収書発行のやり方

駅では、オンライン予約した切符の発見は行わず、交通費請求の「报销」＝請求書としてプリントアウトする。サイズは昔の切符と同じだが、切符としての効果はない。表に「仅供报销使用」と書かれている。切符自体を駅で買うと、QRコードが入ったレシートを渡される。

これ、レシートです。切符の効力はゼロ

友達や子供の分を買う場合

12306によると、（核験済み前提）子供の料金は6歳までは1名のみ無料、6名未満が2人以上いる場合は1名は子供料金（半額）で購入。6〜14歳は大人の半額、14歳以上は大人料金になる。ただし、外国人が中国人の大陸身分証を使っての12306代理購入できないので要注意！

12306の常用信息管理→乘车人を選ぶと友達や家族の文が追加できる。ただし、登録に成功してもやはり友人の分の駅窓口での実名認証「核験」ないし、オンライン「人証核験」を行わないと切符が買えなくなる。

友人及び家族の登録も行い、駅（もしくはオンライン）では実名認証の核験を必ず行う。最大9名まで

パスポートの変更があった場合、個人アカウントを取消して再度登録、駅かネットで「核験」を行う必要がある。

 

切符のキャンセルと変更（改簽）

切符のキャンセルについて

12306で①个人中心②火车票订单③未出行订单で切符を確認

 

①列車の切符キャンセルは退票（tui piao）。切符変更の中国語は改簽（gai qian）。

②切符のキャンセルは出発8日以上ならて終了が無料、8日以内から５％の手数料が発生します。

中国に来たばかりだけど、列車を使って中国大陸を移動したい方にとって12306を使ったオンライン予約は使えます。