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【注意喚起】新型ウイルス?それ「ヒトメタニューモウイルス(HMPV)」感染かも2025.01.09

冬至を過ぎ、本格的な冬が到来しました。気温が急激に下がる中、発熱や咳、鼻水、さらに腹痛や吐き気を訴える人が増えています。「新しいウイルスが流行しているのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、実は多くの場合「ヒトメタニューモウイルス(HMPV)」への感染が原因と考えられます。最近、この病気が中国国内で蔓延しているため、在中国日本国大使館や在広州日本国総領事館では注意喚起を出しております。これから人の往来が激しくる春節(1月28日〜2月4日)に向けて、しっかりした感染予防対策を立てて、無事平穏な冬を過ごしましょう。
ヒトメタニューモウイルス(HMPV)とは?
HMPVは新しいウイルスではなく、一般的な呼吸器感染症を引き起こすウイルスの一つです。2001年に発見された同ウイルスは、昨年11月より拡大傾向にあり、乳幼児を中心に感染し、肺炎などの急性呼吸器症状や発熱の原因にもなります。インフルエンザと症状が似ており、見分けるのが困難と中国メディアは報じています。主な症状は発熱、咳、鼻水などで、急性の下気道感染症を引き起こす代表的な病原体です。HMPVは一本鎖RNAウイルスで、特に以下の人々に影響を及ぼしやすいです。
* 乳幼児
* 高齢者
* 免疫力の低下している人
重症化すると細気管支炎、喘息、肺炎を引き起こすこともあります。HMPVの感染は季節性があり、冬の終わりから春にかけて流行します。特に香港や広州では春から夏にピークを迎えることが多いです。また、造血幹細胞移植を受ける患者では、HMPVが深刻な病気を引き起こす可能性もあります。
風邪との違いは?
一般的な風邪は、コロナウイルス、アデノウイルス、ライノウイルスなど複数のウイルスが原因となる上気道感染症です。自己限定性があり、特別な治療を必要とせず、通常1週間程度で自然に治癒します。一方、HMPVは下気道にも影響を及ぼし、重症化するリスクが高い点が異なります。
ただし、普通風邪にかかることで免疫力が低下し、HMPVに感染しやすくなることもあります。また、風邪薬の使用が免疫機能を一時的に抑制し、HMPV感染のリスクを高める場合もあるため注意が必要です。
HMPVや風邪を予防するためには?
以下の対策を心がけましょう。
1. 保温を徹底する
外出時は頭や首、足元をしっかりと保温しましょう。室内も適切な温度を保ち、寒さから体を守ることが大切です。
2. 免疫力を高める
ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなど、適度な運動を行いましょう。体を動かすことで新陳代謝が促進され、免疫力が向上します。
3. バランスの良い食事をとる
ビタミンCやビタミンEが豊富な柑橘類(みかん、キウイ、イチゴなど)やナッツ類を積極的に摂取しましょう。これらは免疫機能をサポートし、風邪予防に役立ちます。
4. 室内の換気を心がける
定期的に窓を開けて空気を入れ替えましょう。これにより、ウイルスや細菌の繁殖を抑えることができます。
5. 十分な睡眠をとる
睡眠は体の回復と免疫力向上に欠かせません。7~9時間の睡眠を確保し、疲れをしっかりと取りましょう。