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【隧道博物館】市街地から遠くても、地下技術の魅力を体感でき、丸一日楽しめるトンネル博物館2025.12.26

「南沙に新しい博物館ができるらしいよ」「しかもトンネル博物館だそうだ」と聞き、オープン当初から気にはなっていたものの、場所があまりにも遠い。午前中だけ、あるいは午後だけといった半日スケジュールでは到底間に合わず、往復と見学を合わせると最低でも6時間以上は必要になる。
なかなか訪問への踏ん切りがつかなかったが、今回ようやく時間を確保できたため、中国初のトンネル博物館を見学すべく、早朝から南沙へ向かうことにした。
トンネル博物館が入っている中鉄隧道局集団ビル
駅から博物館までは近く、出口から徒歩5分ほど。 博物館は中国鉄道グループ傘下の「中鉄隧道有限公司」の敷地内にあり、入口にはトランスフォーマーを思わせる巨大ロボットが鎮座している。ここが正面玄関だ。
入館時にはパスポートの提示が必須で、一眼レフカメラの持ち込みは禁止。所持している場合はロッカーに預けることになる。 館内は非常に広く、展示面積は約5000㎡。展示・体験・学習を一体化した大型の科学教育施設として注目を集めている。
中国トンネル技術100年の歩み
古代の「火焼水激法」による石門トンネル(北京原人の周口店の洞窟)から、世界最先端のスマート掘進技術を用いた崇太長江トンネルまで、トンネル技術の発展を「五度の技術的飛躍」という軸で体系的に紹介している構成は非常に分かりやすい。
前半は中国鉄道建設史も含まれている。中国鉄道の発展にトンネル建設は欠かせない
中国鉄道の父、詹天佑(広州市荔湾出身)が難所と言われた京張線(北京〜張家口)長城八達嶺に作ったトンネルとスイッチバック
険しい秦嶺山脈を貫く宝成線(宝鶏〜成都)の秦嶺トンネル群
1960年代に成都と昆明を結ぶ成昆線(成都〜昆明)の工事の様子
北京地下鉄建設工事は日本のODAが絡んでいる
圧巻だったのは、「中国中鉄一号」と命名されたシールドマシンの実物大展示である。その迫力は写真では伝わらない。 ほかにも、三腕式削岩ジャンボや各種トンネル施工技術・工法の展示があり、土木や鉄道に興味のある人なら時間を忘れて見入ってしまうだろう。
三峡ダムの模型。これも当時最新のトンネル技術が使われている
実物大のシールドマシーン
広東省北部にある大瑶山トンネル(1980年代開通)展示は荔湾区の広州鉄路博物館にもある
世界トンネル協会が発表する50年間のトンネル史。日本は青函トンネルと東京湾アクアラインがノミネート
トンネル掘削機をトランスフォーマー状態にした置物
トンネル博物館は、単なる展示施設ではなく、中国のインフラ建設史と技術の進化を体感できる場所である。 時間と体力に余裕をもって訪れることを、強くおすすめしたい。
営業:10:00〜16:30(月曜日は休館)
入場料:無料(パスポートは必須、一眼レフカメラの持込みは禁止、館内のロッカーに預ける)
アクセス:地下鉄3号線で終点の海傍駅まで行き、同駅から4号線南沙客運站行きに乗って大涌駅まで向かうが2時間はかかる












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