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広湛高速鉄道、年末開業へ。広州駅が迎える大変貌2025.06.19

2025年末の開業を予定している広湛高速鉄道(広湛高鉄)は、現在、全区間で建設が最終段階に差し掛かっており、沿線地域の期待が高まっている。先日には長さ500mのロングレールを積載したT11特別列車が、広佛区間の施工現場に到着。これにより、広湛高鉄は正式に長軌敷設工程に入り、年内開業に向けた重要な節目を迎えた。
情報源
迎接广湛高铁年底开通做准备,广州火车站紧锣密鼓筹划旧貌换新颜
ttps://mp.weixin.qq.com/s/xc1Up3Jxuof9kB6Qk5vLfg
粤西⇌广州通行时间将缩短70%!广湛高铁又有新进展
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粤西と大湾区を結ぶ高速鉄道
旧線(広三線)の線路はすべて引っペ返して新たに作り直している。2021年4月撮影、東風西路付近
開業後は、粤西(広東西部)地域と粤港澳大湾区との間の交通が劇的に改善される。現在、湛江から広州への最速列車は2時間33分を要しているが、広湛高鉄では約2時間に短縮され、広州市中心部と湛江市中心部の移動がわずか90分で可能となる見込みだ。運行時間は最大で70%短縮されるとされており、地域間の人の流れや物流が飛躍的に向上することは確実である。
13駅を新設、地域活性化にも貢献
広湛高鉄の大体路線図
特に、産業移転・再編が進む中で、広湛高鉄の整備は、沿線地域にとってインフラ強化とともに新たな発展機会をもたらす国家的プロジェクトと言える。
広州駅周辺も再開発へ
1974年に完成した広州駅駅舎も変わるのか?
2025年6月10日、広州市越秀区発展改革局は、「広州駅地区交通組織最適化プロジェクト」の実施を正式に承認。同プロジェクトは、駅周辺の交通の流れをスムーズにし、機能分区を明確化、旅客の乗降利便性を向上させるとともに、案内標識の見やすさや駅全体の美観を高めることを目的としている。
このプロジェクトの総投資額は約712万元。市と区、さらに広州地下鉄グループがそれぞれ25%ずつを分担し、区政府が残り50%を負担する形で進められる。
① タクシーエリアの改造(駅前広場西側)
・車道新設180㎡、車線区画線300m ・歩道舗装1100㎡、廊架(屋根付き歩道)新設611㎡ ・広場フェンス340mの更新、スマート駐車料金システム・監視設備・標識設置など
② 中央広場の整備
・単方向式自動回転扉1か所の設置 ・フェンス400mの更新 ・セキュリティチェック施設(安検棚)234㎡の撤去・新設 ・案内標識システムの刷新
③ 東広場(配車アプリ・自家用車用エリア)の改造
・歩道舗装1540㎡、車道舗装(アスファルト)2416㎡ ・車線区画線350m、フェンス160mの更新、排水整備工事の実施
広州駅は、広州鉄道交通網「五主四輔」(5主力駅+4補助駅)の中でも主力を担う中核駅であり、広湛高鉄の始発駅として多くの乗客を受け入れることが想定されている。駅の機能強化とイメージ刷新は、広湛高鉄の円滑な運行を支えるうえで不可欠な施策である。
広湛高鉄、14次五カ年計画の象徴に
大湾区と粤西を高速でつなぎ、都市と都市、人と人、ビジネスとビジネスのつながりを強化する広湛高鉄は、まさに地域と国家の未来を走る「新動脈」となるだろう。
そして、長年愛されてきた広州駅も、その玄関口として新たな姿に生まれ変わろうとしている。
同路線の開業と、広州駅のリニューアル。2025年末、広東の鉄道地図に大きな変化が訪れる。