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【双11】スマホ転売業者を迎える冬の時代2024.11.14

后黄牛时代:靠百亿补贴撸货,一台赚几十块泪流满面
iPhone 16シリーズの登場により、転売業者たちは期待していた利益が得られない状況に直面している。1台あたりわずか数十元の利益しか望めないケースも多く、512GBのナチュラルカラーiPhone 16 Proは、転売業者から購入すると10900元と、京東の公式アップルストア価格より99元安いこともある。さらに値引き交渉次第では、公式価格を下回る金額での購入も可能だ。
転売業者たちは、現金の束を持ち、キャリーケースいっぱいにスマホを詰め込み、北京三里屯や深圳益田假日広場のアップルストア前に集まる。こうした転売業の根拠は高いブランド価値にあり、好調な時期には1台あたり2000元のプレミアムが当たり前だった。参入障壁は低いが、利便性を求める顧客の需要に支えられて、このビジネスが衰退することはないと思われていた。
昔からアップルの転売業者は多い。しかし、かつてのように2倍、3倍、さらには4倍のプレミアムを払ってまで購入する顧客は減少している。近年のiPhoneモデルは、革新性が乏しく、AI機能といった付加価値も顧客の購買欲を大きく刺激していない。2021年にはユーザーの平均買い替えサイクルが31カ月を超え、スマートフォンの世界的な出荷台数も2年連続で減少していることが、この傾向を裏付けている。
現在、1台の端末に3〜4倍の価格を支払う熱狂的なファンも減少し、転売業者にとっても苦しい時期となっている。
1台あたりの利益が数十元、転売業者は涙目
10年前なら定価に2000元ぐらいの付加価値がついたスマホだが、現在は生産周期が早くなり転売業者にとっては旨味がない時代となった(いらすとや)
彼はこの日、100万元以上を投じて100台以上のiPhoneを仕入れた。例年であれば、これを数日で売り切り、1台あたり数百元の利益を上乗せして数万から十数万元の利益を短期間で得ていた。しかし、9月20日午後にはiPhone 16 Pro Maxシリーズのプレミア価格が1台あたり400元、iPhone 16 Proに至っては100元にも満たず、想定していた利益は崩れてしまった。別の転売業者によると、「21日には1台あたり平均100元の利益で、22日には天候の影響もあり1台あたり150~200元の損失が出た」とのことだ。
転売業者は価格変動をうまく利用することに依存していた。iPhone 16シリーズ発売初期には、1TB版のデザートゴールドのiPhone 16 Proが最高2500元の加価で販売されていたが、1週間後にはその利益が約8割減少した。記事元のTech星球が複数の転売業者に問い合わせたところ、多くの業者が「現在は価格が比較的安定しており、同機種は1台あたり数十元の利益しかない」と回答している。
ある業者は「1台あたり300~400元の損失が出るようであれば販売しない」と述べ、市場の変動に賭けている。彼らは過去の経験から、店頭の在庫が少なくなるとアップルの新製品価格が再び上昇する可能性があると見込んでいる。
ECサイトの価格競争は転売業者を救えるか?
中国では大流行のEコマース。転売業者はSNSで価格をチェックし、一番安くなった頃に大量買いをするが…(いらすとや)
多くのECサイトでは、ビッグセールや「百億元還元」キャンペーン期間に、アップル製品の購入制限が設けられ、1人1台しか購入できない。転売業者は日々価格を確認し、その日の仕入れ値をSNSに掲載して下流の転売業者からの連絡を待ち、検品後に現金と商品を引き換えるのが日常業務である。
「現在、iPhone 16 Pro Maxの最安値は併多多の百億元還元で9599元です。最初は加価700元以上で収集していましたが、今では加価400元程度に落ち着いています。それでも早期であれば利益は出ます」とある転売業者は話している。
転売業者はECサイトの割引キャンペーンを監視し、経験豊富な業者は「小黄牛(小規模な転売業者)」を組織し、「百億元還元」「ダブルイレブン(11月11日)」「618セール」などの大規模セールで大量注文を行う。資金が不足している小規模業者には、大手業者が資金提供を行うこともある。このように、自己資金で1台あたり200元の利益を得るか、上位業者からの資金で1台あたり100元の利益を得るかという状況になっている。
将来の価格が不確定であるため、大半の転売業者はすぐに売り切ることを選ぶが、我慢して待つ業者も存在する。大規模セール後に市場の在庫不足を待つのである。あるベテランの転売業者は昨年、iPhone 15を70台仕入れ、1カ月遅らせて販売することで2万元の追加利益を得た。もし即時販売していれば1台あたり100元程度の利益しか出なかったが、待ったことで1台あたり600元の利益を確保できたのである。
転売業者は消えないが、迎える冬の時代
転売業者にとっては冬の時代。彼らの有効な対策は希少となっている商品の生産拡大だ(いらすとや)
iPhone 16シリーズは転売業者に大きな利益をもたらさなかった。モルガン・スタンレーによれば、「入手したiPhoneの納期データから、iPhone 16の予約から納品までの平均期間は過去5年の中で最短の14日間であり、iPhone 12シリーズとほぼ同じ長さである」という。元アップル社員によると、これはアップルが意図的に供給をコントロールした結果であり、今年は公式の供給量を増やし、ほとんど待たずに購入できる状況を作り出したとのことである。公式では1カ月待ちと発表されているものの、多くの消費者は実際には2週間ほどで商品を受け取れている。
実際、この数年で転売業者の利益は下降を続けている。2010年のiPhone 4S発売時には、あるベテラン転売業者が一度の取引で9倍の利益を得て十数万元を稼いだことが最盛期だった。アメリカ版iPhone 4の価格が北京中関村で1万8千元にまで高騰したこともあった。しかし今では、誰も定価の2倍や4倍の価格で購入しようとはしない。ブランド力のある華為(ファーウェイ)でさえ、折りたたみスマホの人気は3日間しか持たなかった。
かつては、アップルがビッグデータ分析や調査によって注文数を予測し、初期顧客分の生産を確保した後、需要に応じて第二弾の生産を準備していた。そのタイムラグが転売業者にとっての稼ぎ時であった。しかし、分析技術の進化によってこのタイムラグは短縮され、いまやどのブランドも転売業者が市場を乱すことを許していない状況である。
現在では、転売業者のビジネスは1台あたり約200元の利益を維持する安定した商売へと変化しつつある。さらに利益を上げるためには、市場感覚や情報ルートの確保、顧客獲得能力の構築が必要だが、好転することはない。
華為の三折りたたみスマホが発売初日に即完売した際、同社の常務取締役兼端末BG会長である余承東氏は「チームは生産能力の拡充に取り組んでいる」とコメント。生産能力を増強することが、転売業者を排除する最良の方法である。しかし、供給と需要が完全に一致しない限り、転売業者の商売はなくならないであろう。