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【広州地下鉄11号線】開業までカウントダウン。5駅を非遺重点駅に設定、2駅は当面は通過2024.12.19

広州地下鉄11号線の車両
開通までカウントダウン
广州十一号线开通在即 两站暂缓开通
開通までのカウントダウンに入った広州地鉄の11号線では、5つの非遺重点駅に文化展示ショーケースやアートウォール、LEDマルチメディア展示スクリーンなど、多様な展示形式が設置され、「湾区軌道文化長廊」としてのモデル路線が構築されている。
注目すべき点として、海珠区の琶洲駅は開通当初、広州地鉄史上初めての「駅外乗換え」駅となる。同駅で11線と8号線を乗り換える場合、まず改札を出て駅外へ移動し、200m以上の地上連絡通路を通った後、再度入場・改札を行う必要がある。規定の時間内に乗り換えを完了すれば、運賃は一つの連続乗車として計算され、2重計算されることはない。ただし、乗り換えに要する時間については後日発表される予定。11号線に乗車する際には「内環」と「外環」という概念を理解し、列車の方向を選択する必要があり、これにより目的地に迅速に到達することが可能となる。
12月末開業する地下鉄11号線だが、広州駅と広州東駅は工事が終わっておらず開業は来年に持ち越される。当面この2駅は通過する
広州火車駅と広州東駅、改造工事に伴い開通延期
11号線は全長44.2㎞で、全31駅を設置し、そのうち26駅が乗り換え駅である。そのうち16駅は既存路線と接続しており、「乗換えの王」とも呼ばれている。天河区、白雲区、越秀区、荔湾区、海珠区の5つの区を結び、交通の戦略的重要性と文化的価値を持つ。
広州地下鉄グループの宣伝部である陳子昕氏によると、「11号線の機電工事は現在仕上げ段階に入り、全線で設備調整が急ピッチで進められている」とのこと。しかし、広州火車駅と広州東駅については、国鉄の改造工事に伴い、これらの駅における部分的な駅舎および出入口、風亭などの付属施設の建設が遅れているため、当面の間、列車は両駅を通過する予定である。
工事中だった11号線の広州東駅出口(11月撮影)
琶洲駅、広州地鉄初の「駅外乗換え」
琶洲駅では8号線との接続が計画されているが、乗り換え通路がまだ未承認の佛穂莞城際鉄道と接続するため、現時点では駅内乗り換え通路の建設条件が整っていない。そのため、開通後の琶洲駅では駅外乗換えが必要となる。広州地下鉄は、この出入口乗り換えを一定の期間続ける方針である。この乗換えには連続運賃計算モデルが採用される予定で、乗り換えの際、所定の時間内に次の線路で改札を行えば、一つの連続乗車として計算されるため、余計な料金が発生しない仕組みである。しかし、乗り換え時間の制限や料金の詳細については来週発表される予定である。
例えば、員村駅から新港東駅まで移動する場合、琶洲駅で乗り換える際に規定の時間内で乗り換えが完了すれば、連続運賃として2元が課される。一方で、乗り換えが2つの乗車行程として計算される場合、員村から琶洲までの2元と琶洲から新港東までの2元が加算され、合計4元となり、倍の料金が発生する。
環状線乗車には「内環」と「外環」の概念が重要
11号線は始発と終点という概念が存在しない環状線である。この新しい形態において、乗客は「内環」と「外環」の概念を理解する必要がある。軌道交通の基準によれば、環状地下鉄線の順時針方向は「内環」、逆時針方向は「外環」と定義されている。
芳村駅の駅台にて、ホームドアの上部に設置された路線案内図を確認すると、一方に「内環」、もう一方に「外環」と表示されており、「半環駅」として記載されている駅も存在する。例えば芳村駅から燕崗駅に向かう場合、外環方向の列車を選べば5駅で到着するが、内環方向の列車に乗ると11号線で23駅を乗車する必要がある。また、芳村駅から華景新城駅に向かう場合、同駅は「半環駅」と定義されており、内環・外環のいずれの方向の列車でも11号線の半周を乗車する形となる。
五つの非遺重点駅、広州の伝統文化を反映
さらに、残りの24駅も非遺の要素をデザインに反映し、「11」という数字を文化的シンボルとして、衣食住行景史商学の8つの要素を取り入れている。また、全ての駅出入口にもこのシンボルが統一してデザインされている。
天河界隈のメリット
さて、この地下鉄が開業すれば天河区界隈(中信広場付近)に住む日本人にとって広州東駅から乗車した場合どんなメリットがあるか考えた。
①白雲山南門がある雲台花園まで1本(約7分)
②員村方面に抜けるのに乗換が少ない
③海珠区の琶洲展覧会まで1本(約20分)
④広州駅まで1本(約30分)
⑤広州鉄路博物館や永慶坊から近い如水坊駅まで1本(約40分)
上記のことを顧みると、環状線となっている地下鉄11号線は開業すれば市内の移動はこれまで以上に利便性はグッと向上する。しかし悲しいかな、ターミナル駅となっている広州駅及び広州東駅は今年開業ではなく来年開業なのだ…。
ネットで出回っている最新の路線図。11号線は他の路線との乗換駅が多く、上手く利用すれば移動手段が向上する
お得な運賃体系
12月12日、広州地下鉄は11号線開通後の運賃体系を発表した。
運賃の詳細
* 0~4㎞:2元
* 4㎞~12㎞:4㎞ごとに+1元
* 12㎞~24㎞ :6㎞ごとに+1元
* 24㎞以上 :8㎞ごとに+1元
最高運賃 :環状線内の乗車で 5元
最高5元ということは、11号線で天河区から海珠区や荔湾区までは5元でいけるということになる。2〜3元に慣れている人から見れば高いかもしれないが、はかなりの距離があるため実際はお得なのだ。
乗換え不要&運賃割引
11号線の開通により、これまで複数回乗り換えが必要だった区間が乗換えなし で移動可能になり、運賃もお得になる!
具体的一例
★華師駅~天河公園駅
従来:3号線、5号線、21号線を経由し 4元
11号線開通後:乗換えなしで 2元
★員村駅~琶洲駅
従来:5号線、4号線、8号線を経由し 3元
11号線開通後:乗換えなしで 2元
琶洲駅の駅外乗換え について
★赤沙駅~万勝圍駅
琶洲駅で一度改札を出て乗換えが必要だが、運賃は 2元 で計算され、追加料金は発生しない。